レコード評議会

お気に入りのレコードについてのあれこれ

Abbey Road / The Beatles【ドイツ盤(DMM)】

2枚続けて「アビイ・ロード」だったが、こうなったら残りの手持ちの盤も出してしまおう、ということで、今回の「レコード評議会」はこれ。

 

 

The Beatles

Abbey Road

ドイツ盤 (DMM)(1985年)

Apple Records

1C 072-04 243

Side1:1042431-A1

Side2:1042431-B1


f:id:Custerdome:20231220232122j:image

f:id:Custerdome:20231220232125j:image

f:id:Custerdome:20231220232144j:image

f:id:Custerdome:20231220232141j:image

 

アビイ・ロード」のドイツDMM盤

 

まず、DMMとは何かと言うと、ダイレクト・メタル・マスタリング (Direct Metal Mastering)の略称。

ドイツのテルデック社とノイマン社が80年代初期に開発したカッティング技術で、超音波を当てながらカッティングを施した銅製のディスクをそのままマザーとして用いる方式のこと。

 

通常のレコードは以下のように作られる。

 「マスターテープ」

→【①ラッカー盤】→【②メタルマスター】

→【③メタルマザー】→【④スタンパー】

→「レコード盤」

レコードの製造工程とデッドワックスに刻まれる情報

 

これに対して、DMMは工程が2つ少なく、以下のように①②を飛ばしてレコードが作られる。

 「マスターテープ」

→【③メタルマザー】 →【④スタンパー】

→「レコード盤」

 

高音域のロスが少ない、ノイズが低減される、プリエコーが少なくなる、収録時間が約10%増加する、といったメリットがあると言う。

 

といったDMM盤なのだが、では実際の音はどうなのか?

 

シャープでメカニカルな音と言ったら良いのだろうか、音が大きく、やたらとハッキリクッキリしている。このため、演奏もテクニカルに聴こえる。

まるで80年代フュージョンのような感じの音と言ったら良いだろうか…

 

特に特徴的なのがベースとドラム。

ベースはまるでボールが跳ねるようにブンブンと鳴る。

スネアドラムやタムがビジバシとタイトな音で叩かれる。

 

なかなか面白い音だ。が、音が尖っていて角がキツいと感じてしまうかも知れない。

敢えて悪い言い方をすると、人による自然な音では無く、サイボーグの演奏のような感じ。

 

まあでも、特徴のある音はビートルズのレコード聴き比べの醍醐味だ。これはこれで充分にアリ。

たまに取り出しては面白く聴いている。

 

 

ところでこのドイツDMM盤だが、センターレーベルに記載されている曲名がこんなことになっている。

 

"Oh' Darling"(正しくは"Oh! Darling")

f:id:Custerdome:20231223151914j:image

 

スペルミス多いなぁ…